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2007年06月03日

法務部員と弁護士との決定的な違い

企業法務の世界において、法務部員がすでに大勢いるから弁護士はこれ以上必要ないという論調があるらしい。そのため、弁護士が余るという、見方があるらしい
http://d.hatena.ne.jp/FJneo1994/20070223/1172298442
http://d.hatena.ne.jp/FJneo1994/20051219/1135095946
http://gontango.exblog.jp/4688216
http://d.hatena.ne.jp/yaeno_29/20061003/1159830013
など
 しかし、これは


法務部員と弁護士との決定
的な違い


 を無視した議論である

法務部員は特定分野について徹底的に詳しいことは間違いない。定型的な処理に長けているかもしれない。契約書を早く書けるかもしれない。しかし、

法務部員は

 法律の基礎的トレーニング

を受けていない。

他方、弁護士は司法研修所などで法律の基礎的トレーニングを受けている。また、様々な法分野についてトレーニングを受けている(特に法科大学院卒業生はその傾向が顕著である)そして、弁護士は裁判上の紛争処理についても一通り修得している(要件事実はこの点と密接に関連する)

そのため、法務部員にできなくて、弁護士だけにできることがある。

1.弁護士は業務を見て法律上の問題点を見つけることができる。

 例、ある会社での会話
  取締役A「使用禁止の添加剤が商品に入っていたらしいですよ」
  取締役B「まあいいんじゃない」

 この会話の何が問題か、分かりますか。
 添加剤についての法律違反、商品回収をすべきかどうか、だけでは答えとして不十分です。

 弁護士(や法科大学院生)がこの会話を聞けば、取締役の損害賠償責任や株主代表訴訟が問題点になることに気付くはずです。
 (ちなみに、上の例はミスタードーナッツの商品に使用禁止の添加剤が使われていたのに、そのことを放置したために生じた損害をめぐる株主代表訴訟を念頭に置いた例です。そしてこの訴訟で、大阪高裁は取締役に数億円の損害賠償を命じています)

 法律上の問題点を見つけ出し、早めに対処しておく。これは企業の抱える法的リスク(特に株主代表訴訟や独禁法違反による各種制裁)を最大限軽減できる有効な方法です。そのためには、弁護士(特に社内弁護士)の存在が必要不可欠です。

 社内弁護士が入り、社内の法律上の問題点を見つけ出し、外部の弁護士と強力して問題解決に取り組む。
 これはまさに、司法制度改革の目指す姿(今はまだ一部金融機関や大手商社くらいですが)です。
 この姿を目指すために、法科大学院が設置され、多くの法律実務家を養成しているのです。

 日本には上場企業だけで2000以上もあります。
 非上場企業を含めれば星の数もあります。
 数千人の弁護士増加分は企業だけで簡単に吸収できるはずではないでしょうか(その主張をされている方として久保利弁護士
http://markets.nikkei.co.jp/column/rashin/personal.cfm?genre=q9&id=q9a5l000_21&date=20070521 )。
 ちなみに、弁護士に給与をいくら払えばいいのか分からない、という企業もあるかもしれませんが、勤務医の給与体系を弁護士に適用している会社もあるそうですので、参考にしてみてください
 

他にも弁護士にしかできないことがあります。

2.ある行為に適法です、という判断を下せる。
 法務部員はなんでもかんでも法令違反をおそれて、会社がしようとする行為を止めることがあるようです。
 個人情報保護法施行による過剰反応が良い例です。
 しかし、法律の基礎的トレーニングを受けた弁護士ならば、頭の中にある様々な判例や感覚を駆使して、その行為は適法です、という判断を下せるのです。
 現に、NHKでは社内弁護士に放送する映像やニュースをチェックしてもらって、名誉毀損などを心配するスタッフに対して、大丈夫ですと太鼓判を押してもらっているようです。

3.裁判や強制執行から逆算して、物事を考えられる。
 たとえば、契約書にある「紛争が起きたら誠実に交渉する」という文言、会社が入れたがる文言のようです。
 しかし、弁護士から見れば、全く無意味な文言です。
 紛争が起きれば、交渉などまともにできる訳がありません。
 また、裁判管轄を相手方の所在地から著しく遠い場所に設定している契約、民事訴訟法上その設定は否定されることが少なくありません(特に、消費者金融の世界では様々な裁判例があります)。
 ところが、弁護士が介在すれば、裁判や強制執行に耐えうる契約書が簡単に作れます。

posted by 一法科大学院卒業生 at 10:21 | Comment(0) | TrackBack(1) | 新司法試験・法科大学院への誤解について
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